フランスの5月、サント・グラスとポタジェの庭仕事

サント・グラス(Saint Glace)の日ってなに?

サント・グラスって聞いたことありますか?耳慣れないのではないかと思います。フランスの暦には毎日聖人が割り振られているのですが、その5月10日〜13日までの聖人たちの日をまとめてサント・グラス(聖グラス)の日と呼びます。グラスglaceは氷の意味で、春が本格化し気温が上がってきた後も、この日までは寒の戻りで急に温度が下がって氷点下となることもあるので、寒さに注意が必要な植物の定植はこの日を過ぎてから行うべし、というフランスの昔からの民間伝承があります。

2022年のサント・グラスはどんな感じ?

今年は晴天&最高気温は20度台後半まで上がる場所も多く、とても温暖で全然冷え込む感じはなかったのですが、そんな年もあるようです。では、この民間伝承を完全無視していいのかというと、朝夕の急な寒暖差に弱い春定植の植物もあるので、やはりサント・グラスが過ぎるのを待ってから春の本格的な定植作業を行うという人は多いようです。

サント・グラスより前に植えていいポタジェの植物

とはいえ、少しでも春らしくなってくると、5月中旬を黙って待ってはいられない!のが人情です。寒の戻りがあっても心配ないとされているのは、タマネギやイチゴ、レタスなどで、比較的寒さに強く、早めに植えても大丈夫なのだそうです。

ウチのポタジェにも4月の下旬の、復活祭の休みの頃にいそいそ植えた、タマネギ、イチゴ、レタスがスクスクと順調に育っています!

レイズドベッドは一昨年からのラザニア・レイズドベッドで芝刈りした芝などをどんどん重ねてマルチングにしています。

タマネギもすくすく!


イチゴの大きい株は、実もつき始めてます!イチゴは多年草なので、実は大きな株は昨年からのもの。無農薬のイチゴの実をその場でパクッと食べるのはなんともいえず満ち足りた気分になりますし、茎を伸ばしてどんどん増えるし、年を超えて長持ちするし、葉っぱも可愛らしいので、イチゴはとってもおすすめです♪

サント・グラスを過ぎてから

サント・グラスの日を過ぎれば、大体もう寒さが後戻りすることはないだろう、ということで、トマト、ナス、ズッキーニなどをはじめ、夏野菜類の苗を安心して定植して大丈夫とされています。(表紙の写真は一昨日買い込んできた野菜やハーブ苗たち。)

いつも買い出しに行くナーサリーの野菜・ハーブ苗コーナー。


バジルだけ見ても、色も葉の大きさも色々揃ってバリエーション豊富。

ナスタチウムは優秀なコンパニオン・プランツ。花や葉っぱはサラダにも使えます♪
いずれも大量の品揃えに見受けられますが、どんどん売れていて、時期を逃すと人気の品種、または希望の品種は売り切れ、という危険がありそうな勢いを感じます。

ところで、サント・グラス前に夏野菜などの苗を植えたら絶対いけないのかというと、そういうことではなく、気温に注意して、急に寒くなるようなら防寒対策が必要になる、ということだと思います。それぞれの国や地域の民間伝承を知るのは興味深いものです。


ポタジェの一角では昨年11月に種まきしたソラマメも元気に育ってます♪

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