種子採取農家のナチュラル・ポタジェ・ガーデン
プロヴァンスの街アプトの近く、ビュクス(Boux)の断崖絶壁とラベンター畑に囲まれた道路を走っていくと、突如現れるセニョン(Seignon)は、ファサードが美しい古い教会、噴水の広場などが魅力的な小さな村。村を登りきった頂上近くには、古い城跡をリノベーションした展望360度のレストランもある、お気に入りの村です。
その村のすぐ入口(または出口か)近くの道沿いに、突如として現れる「ポタジェ・ダン・キュリウー(直訳すると、物好きな人の菜園)」。木々の間に広がる草原の中に、ちょっとロックな感覚の「ポタジェ(菜園)」という看板。よく見ると、道路を挟んで反対側には農家風の建物があり、何かがあるぞ、という雰囲気です。
伝統野菜や珍しい野菜の種のコレクション
その雰囲気通り、すでに30年以上前からの種子を採取するためのポタジェがあり、農家風の建物では、アグロエコロジーに沿った方法で、すべて手作業で栽培・採取された種子が売られています。F1ではない在来種・固有種の種子へのこだわりは、最近はエコロジー意識の高い人々にとっては一般的になってきて、インターネットなどでも気軽に入手できるようになって来ました。それを、ひっそり30年以上前からやっているポタジェに出会えたのはちょっと嬉しい発見です。
この奥に進むと種子売り場があります。シソやミズナもあったので、来年はここで購入すればいいのかなどと思いつつ、なぜか写真を撮り忘れ、、、。
草原の中のポタジェ
ポタジェのエリアは出入り自由に見学できるようになっており、誰もいなかったので、ほとんど迷い込むような感じでウロウロしてしまいました。入口付近の、枯死してしまった大木がそのまま各種つる植物の支えに再利用されているのが、なかなかにグッドアイディアです。
入口近くに多年草のエリア、野菜エリアなどの栽培コーナーがあり、サラダ菜などはすでに種子がどんどん上がって来ています。
葉っぱ類のエリアを見ていると、サラダ菜も少々色味の違う品種を植えたら、カラーリーフのような効果が楽しいのを改めて確認。
そしてポタジェを囲むように揺れる野の花たち。ドライフラワーにもしている様子。少しでも花らしい花があると、これがまた心楽しい風景になります。ポタジェ(菜園)には、少し花を入れるのがいいなあ。もちろん野菜の花も咲くけれども、さらに花が混じってると、「野菜畑」というより「ポタジェ」っぽい雰囲気になる気がします(独自基準(笑))。
敷地の一番奥にはビニールハウスがあり、野菜苗の売り場やワークショップの場所としても使われている様子です。
野菜苗を購入するにはちょっとタイミングが遅くて、発見が遅かったことが悔やまれます。でもまあ、来年用のロケハンと思って満足することにします。