ワイルドフラワーの絨毯を庭に招く
森や林を歩くと、季節ごとに群生する花々があって、
その時々の見事な花の絨毯を見せてくれます。
何度見てもその都度、ハッとして目を奪われ、
すっかりうっとり見惚れてしまいます。
春先のヴェルサイユの森の草地には
スノードロップ(ユキワリソウ)が群生し、
5月頃にはカウパセリが涼しげに揺れていて、
その季節ならではの風景が広がります。
フランスの真ん中の方に近いベリー地方、
オルセンという村の森の中で出会ったのは、
9月頃から咲き始める野生のシクラメンの群生です。
右手の土手に見える控えめなローズや白の点々は原種のシクラメンの花
(cyclamen hederfolium シクラメン・ヘデルフォリウム)。
白とローズのシクラメンの小さな花がたくさんひしめく様は
本当に花の絨毯のよう。
ひとつひとつはごく小さくて地味だけれど、チーム力がすごいです。
しかもこぼれ種で増えるのだそう。
さらに、
森を歩いた後にお邪魔したお宅のガーデンでは、
大きなセイヨウシナノキの木陰に、
この原種シクラメンが広がっているのが、
庭のなかにごく自然に森のひとかけらがやって来たような、
素敵な風景になっているのがとっても印象的でした。
(表紙の写真です)
これはいいです、ぜひやってみたい。