フランスの美しい村、ラ・ロッシュ=ギヨン
ラ・ロシュ=ギヨン(La Roche-Guyon)は
パリから車で1時間くらい、
モネの庭で知られるジヴェルニーからもほど近い
フランスの美しい村のひとつ。
この村のシンボルともいえる
13世紀に建設された城館は、18世紀に修築がなされたのですが、
その頃に作られたフランス式の菜園「ポタジェ」や英国風景式庭園
があることでも知られています。
ポタジェからの城館の眺め。
断崖の上にある塔は12世紀に建設されたもの。
いくつもの時代の建築様式が重なって今日に至る。
放射線状の園路で区画を構成する
伝統的な幾何学デザインのポタジェは、
1世紀余り放棄されていた時期があったのちに、
城館とともに修復を経て
2004年に一般公開されるようになりました。
その後、2006年からはフランス国内でもいち早く、
農薬や化学肥料の使用を全面的に廃止して
自然栽培を導入した歴史的庭園でもあります。
フランス式ポタジェらしく
幾何学状の園路の輪郭を
リンゴや洋梨などの果樹が彩ります。
地面はマルチングで保護してあったり
あるいは様々な草がそのまま生えていたりの中で
ワイルドに育っているトマトたち。
こちらはヤナギの枝で編んだパーティーションが可愛い栽培区画。
園路を縁取る植栽のガウラ。
野菜と果樹と草花がいい具合にミックスしているのも
フランスのポタジェらしい風景です。
さらに野菜の栽培区画にて、
土に還される朽ちかけた果実などに混じって
テラコッタ風の野菜たちを発見したのですが、
実はこれ、アート作品のインスタレーション。
自然素材で作られた野菜は、
いつか土に還っていくものとして
すっかり周囲の風景に馴染んでいて
言われなかったから気がつかないかもしれないくらいです。
ロッシュ=ギヨン城のアーティスト・イン・レジデンス
現在のロッシュ=ギヨン城は、アート展示や
アーティスト・イン・レジデンスの場でもあります。
現在開催中の、
セラミックを使って作品をつくるアーティスト、
ミュリエル・ジュベールの展覧会「旅人たち」では、
時間空間を無限に旅する植物の種子を旅人になぞられ、
植物の世界からのインスピレーションが人に与えてきた
様々なイマジネーション、歴史や文化が
美しい造形作品とインスタレーションで表現されていました。
実際にポタジェで採取した様々な種子を元にしたインスタレーション。
手前には白い陶器のスタイリッシュな植物標本となった葉っぱたち。
会場の写真はごく一部ですが、城館の空間を十二分に活かす、
植物世界へのアーティストの真摯で温かな眼差しが感じられる展示でした。
展示は2019年11月24日まで。
もしもチャンスがある植物好きの方には是非オススメです。
1 rue de l'Audience 95780 La Roche-Guyon
Exposition‹‹ Murielle Joubert, Les voyageuses››←CLICK!
最後はロッシュ=ギヨン城の見どころのひとつである
ピジョニエ(鳩小屋)の中から。
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