幻の庭、マルリー庭園にて
いまはオリジナルのかたちで残っていない、
幻の庭とも呼べる庭の一つに、
ルイ14世が最晩年に作らせたマルリー庭園があります。
当時作られた庭園と宮殿自体はすでになく、
現在のマルリーの庭園は
歴史研究も踏まえて再構築された、
ある意味まったく別の庭園になっています。
しかし絵画作品や当時の貴族たちの日記や書簡などから
当時の庭園のディテールを紐解いていくことができます。
表紙の写真はそうした当時の資料の一つ。
ボスケ(木立)に囲まれた池の図です。
中心には何かごちゃごちゃ見えるけれど...?
図版ではディテールまでよく見えないのが残念なのですが、
中心のごちゃごちゃ、実はコレなのです。
マルリー庭園の鯉の池 (Bassin des carpes)
そうそう、何と錦鯉たち。
ルイ14世、実は大の錦鯉ファンだったのでした。
ということでマルリー庭園に特別に設えられた
鯉の池には錦鯉がうようよ泳いでいたのです。
中でもお気に入りは「ドレ(金色)」と名付けられた
黄金色の錦鯉でした。
ドレが見当たらなくなった際には、
池をさらって捜索させたところ、
(やはり)死んでしまったドレが見つかった
というような逸話まで残っています。
錦鯉人気は随分昔から、また遠い場所にもあったのだなぁと
ちょっとびっくりしたり、感心したりするのでした。
ではではまた!
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