パリの庭散歩、ジャルダン・ナチュレル(自然の庭)

秋の始めのジャルダン・ナチュレル(自然の庭)

フランスというと、きっちりした整形式の庭、
規則正しい植栽の花壇などが思い浮かびますが、
こちらにもナチュラル、エコロジーの波は実はずいぶん前から来ています。

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今日訪れたのは、パリ20区、ペール・ラ・シェーズ墓地近くの、
その名もジャルダン・ナチュレル(自然の庭)。

森の小道や池、湿地など変化に富んだ環境に、それぞれに適応する元来のイル・ド・フランスの植生をそのまま活かした木々や草花で構成されています。
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公園の敷地自体はそんなに広くはないですが、
少し風が吹けば木の葉のさざめきが聞こえ、鳥の歌う声が聞こえる、
この土地の元来の自然はこんな様子であろうという風景が広がります。

メンテナンスフリー、自生植物を活かした本格的な自然の楽園

土地と気候に合った植物たちが、
それぞれに自由に繁茂して奏でる
風景がジャルダン・ナチュレル(自然の庭)。

しかもこの庭は灌水も刈り込みもなしの、
ノーメンテナンスの庭として設計されています。

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こちらの低木はすでに花後で実がついているところですが、
ロサ・ピンピネリフォリア(Rosa pimpinellifolia)という
原種の一重のかわいい白バラが咲く木です。
ルドゥーテも描いているバラですが、
フランスの自生種だったんですね、と
おもわず感慨深くて写真とってみてしまいました。
[関連記事]ジョゼフィーヌと宮廷画家ルドゥーテ

春先には草原のコーナーにたくさんの野の花が咲き、
虫たちが大忙しになりそう。
秋の初めの今は、紅葉の直前。
実を結んで立ち枯れた花の姿も美しい。
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壁を這い登るつる植物では、
花後のクレマチスのかわいい綿毛が見えたり、
なんとブドウもなっていて、

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壁際にはイチジクの木にも実がなり始めています。
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時間の経過とともに、ますますナチュラルになる庭

こちらの庭が作られたのは、なんと20年前の1995年。
当初からの植生の変遷などもあるのではないかと思いますが、
現在は実に自然に調和した風景が広がっています。

ベストな状態を保つために、
日々たくさんのメンテナンスが必要なスタイルの庭とは正反対の取り組みの「自然の庭」。
派手なところはありませんが、
ふわっと森に入り込んだような安らぎがあります。
大都会のなかに、小さな自然をそのまま切り取ってきたような
このグリーンの空間の存在価値は大きいですね。
それではまた!

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