ミナ・ペルホネンの展覧会:1∞ミナカケル
ミナ・ペルホネンの20周年記念の展覧会「1∞ミナカケル」が表参道のスパイラルで開催中です。デザイナーの皆川明のオリジナルのテキスタイルには、庭というよりは森のなかから、蝶や植物や動物などの自然のモチーフが使われていて、なんとも優しく美しい世界観が表現されています。同じように自然を多くモチーフにしている北欧ブランドのマリメットなどと比べても、ニュアンスに満ちた繊細な色使いには細やかな和の心が感じられて、本当に素敵なのです。テキスタイルを見たり触ったりしているだけで幸せな気分になってしまうプロダクトなので、ワンピースやコートで身にまとったら、さらにウキウキするのかな。
すでに独自の世界観をもつテキスタルを使ったお洋服には、優しいけれどはっきりとした、強いクリエイティビティがあふれています。それゆえに、これまでずっと、お店や雑誌で見ては素敵だなぁとは思いつつも、自分には似合わないなと決めつけていました。でも、今回の展示を見ていたら、なぜか、そんなこともないのかも、意外と人を選ばず着られそうかも!とふと感じました。常にイタリアマダムのごとくエレガントな着こなしをしている友人も、好感度なデザイン関係の友人も、同じようなことを言っていました。
見に来た人の観念を変えてしまう展示って、大成功です。やっぱりすごい。
ミナ・ペルホネン 皆川明さんのものづくり
そして、いまさらながら大感動したのが、皆川さんのものづくりに対する姿勢です。譜面台にいくつもならんで展示されていた、手書きのポエムのようなレターからひとつ。
技術を革新して 手を鍛える
生活を直視して 空想にふける
緻密に企て 偶然を呼び込む
限りを尽くし 社会に委ねる
信念を曲げず 自在に動く
そうやって
進歩を怠らず
経験を心に蓄え
作っていけば
良いのだと思う。
プロダクトだけでなくて、ガーデンを作るのもまさに同じことなんだと、清々しく、深く、心に響きました。これはごく一部で、本当に素晴らしい土台の上に素敵なデザイン、プロダクトが生まれていくのだと実感しました。ミナ・ペルホネンのこれからには、どんなものづくりがさらに展開されていくのか、本当に楽しみになります。
くらべようもないけれど、ごくごく小さいところからでも、自分自身も真摯に日常とものづくりとに関わっていきたいと、気持ちを新たに思います。
「1∞ミナカケル」展は6/7(日)まで。
お時間ある方ぜひお出かけください、おすすめします!
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